発達障害とHSPの違いを見分ける方法【回避型HSPの場合】

アスペルガーとHSPは同じ特徴を持っているので、見分けることが難しい場合があります。私自身も両方の疑惑がありますが、実際どちらを持っているのかまだはっきりしていません。ただし、幼いころからの症状の変化を見ていくと見分けるヒントになることがあります。

それは、症状が幼少期からあったか、それとも成長するにつれて症状がでてきたかの違いです。アスペルガーの場合、自分の世界に引きこもるという特徴は幼少期から見られますが、HSPの場合は幼少期にそのようなことが見られなくても、他人のエネルギーに敏感なあまり、成長するにつれて他人との深い関わりを回避して自分の世界に引きこもるようになり、アスペルガーと同じ特徴が現れてくる場合があります。

発達障害とHSPに見られる共通点と症状の変化の比較

共通点① 仲間意識がない

[ASの場合]

他人と協力して何かに取り組むときにどう協力すればいいのかわからないし、頑張って協力したとしても、本人にとっては何の興味もない人間関係を円滑に保つためのルールやマナーに集中力を奪われてしまうため無駄なことに感じる。一人で物事を達成させることのほうが遥かに得意なため、仲間というものに必要性を感じない。なので、例えば運動会で自分のチームが勝ったとしても、チームの勝利に貢献した気がしないので他人事のように感じてしまう。

[HSPの場合]

小さいころは他人との協力プレーを普通に行えていたとしても、その協力プレーで自分の実力を頑張って発揮したのに、ひどいことを言われたりされたりした場合、ひとの何倍も傷つきやすいせいで協力することが怖くなってしまう。部活動なんかはその典型的な例で、ボロボロになるまで頑張っても先輩や顧問から怒られるのが一般的。部活動のように叱って伸ばす方法は傷つきやすいHSPの人には酷すぎる。また、自己肯定感の低さから、仲間内に能力が高い人がいるほど「自分なんて・・・」と思ってしまって、仲間意識がなくなる。その結果、全て一人でものごとに取り組むようになっていく。

共通点② 一人で遊ぶ

[ASの場合]

興味の強いものとないものがはっきりしていて、興味があるものには集中して取り組むのに対し、興味のないものには全く関わろうとしない傾向がある。基本的に人間や社会に対する関心はないので、友達と遊ぶよりも自分の好きなことを一人で遊んで楽しむ。

[HSPの場合]

小さいころは友達とよく遊んでいたとしても、友達を楽しませるために気を遣いすぎるせいで自分は楽しめなくなったり、たくさん傷つけられたりすると、損するばかりで友達と一緒に遊ぶメリットがなくなってくる。そして、友達を作らずに一人で遊ぶようになっていく。

アスペルガーの場合、このような特徴を持つ理由は割とシンプルで、単に興味がないからとか効率が悪いからとか意味がないから、という理由です。しかし、HSPの場合は理由が複雑で、小さいころはこのような特徴を持っていなかったのに、人間関係の中でたくさん傷ついたり自己肯定感が低くなったりしていくほどに自分の世界に閉じこもるようになり、アスペルガーと同じ特徴を持つようになります。なのでアスペルガーとHSPの違いを見分けるのには、成長していく過程で症状がでてきたのかどうかを見てみてください。